【もくじ】
- 日本の火山の状況
- 主な火山災害
- 日頃の心得
- 火山噴火時の心得
1.火山について
<日本の火山の状況>
日本は世界でも有数の火山国です。
桜島や三宅島、阿蘇山、雲仙普賢岳などをはじめ、2020年6月現在で111の活火山があります。
「活火山」とは、おおむね過去1万年以内に噴火した火山および現在活発な噴気活動のある火山のことをいいます(気象庁より)。
その中から、今後100年程度の中長期的な噴火の可能性がある火山として、50火山が選定されています。
気象庁では、噴火の前兆を捉えて噴火警報等を適確に発表するため、火山活動を24時間体制で監視・観測しています。「火山監視・警報センター」が全国4か所(札幌、仙台、東京、福岡)に設置されています。
三宅島
三宅島は、東京都伊豆諸島の中央に位置します。
三宅島では、有史以来たびたび噴火災害が発生しています。
20世紀以降においても、1940年、1962年、1983年、2000年と4回の噴火が発生しています。
2000年6月に始まった噴火活動では、高濃度の二酸化硫黄を含む火山ガスの大量放出が続き、全島民が島外での避難生活を余儀なくされました。2005年2月に避難指示は解除されています。
桜島
桜島は、鹿児島県の中部に位置する火山で、鹿児島市の市街地に近接しています。
島の中央に北岳、中岳、南岳の主峰があります。南岳は現在も活動を続けています。
雲仙岳
雲仙岳は、長崎県島原半島の中央部にある火山群の総称です。
主峰の一つである普賢岳は、1990年に噴火が発生しています。1991年に大規模火砕流が発生し、犠牲者も出ています。
<主な火山災害>
大きな噴石
噴火によって火口から飛散する噴石のうち、おおむね20~30㎝以上のものです。風の影響をほとんど受けずに飛散をするので、噴火から短時間で落下します。建物の屋根を打ち破るほどの破壊力があります。
火砕流
噴火により放出された破片状の個体物質と火山ガス等が一体となり、急速に山体を流下する現象です。速度は時速100㎞以上、温度は数100℃に達することもあります。火砕流発生後の脱出は不可能です。
破壊力が大きくきわめて恐ろしい火山現象です。
火山泥流
火山噴出物と水が混合して地表を流れる現象です。時速数十㎞を超えることもあり、谷筋や沢沿いをはるか遠方まで一気に流下することがあるため大変危険です。
溶岩流
溶けた岩石が地表を流れ下る現象です。流下速度は地形や溶岩の温度等によります。高温のため、その流路にある建物、道路、農耕地、森林、集落は焼失、埋没し完全に不毛の地と化します。
火山灰や小さな噴石、降灰後の土石流
噴石のうち、直径数㎝程度のものが小さな噴石です。風の影響を受けて遠方まで流されて降ります。
噴火によって火口から放出される固形物のうち、比較的細かいもの(直径2㎜未満)が火山灰です。風によって火口から離れた広い範囲に拡散し、農作物、交通機関(特に航空機)、建造物などに影響を与えます。
2.火山情報の取得
火山の状況は気象庁が発表する噴火警報・予報、火山防災マップ、火山ハザードマップなどで確認することができます。
詳しくは「(緊急) 火山」をご覧ください。
3.火山防災の心得
以下の情報は、気象庁「火山―その監視と防災―」をもとに作成しました。
<日頃の心得>
ハザードマップ(火山防災マップ)を見て、噴火警戒レベルに対応する危険な場所を確認しておきましょう!また、あらかじめ避難場所を確認しておきましょう!
火山ガスや噴気地帯に気をつけて登山計画を立てましょう!
<火山噴火時の心得>
異常と思われる現象を発見したら、すぐに地元市町村、警察、気象台などに連絡しましょう!
気象庁が発表する噴火予報および噴火警報に注意しましょう!
噴火の恐れがある場合や危険な地帯では、事前に避難しましょう!
地元市町村の指示があった場合にはそれに従いましょう!
噴火時の風下側では、小さな隕石が風に流されて遠方まで降ります。丈夫な建物などに避難しましょう!
土石流、火山泥流が発生したら、流路から遠ざかる方向に避難しましょう!
・上記内容は以下の情報を参考に作成しております。参照元に内容の変更がある場合、当サイトに反映されるまで時間が掛かる場合がございます。予めご了承ください。
【出典】
・気象庁「火山―その監視と防災―」
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/books/kazan/index.html
・気象庁「活火山とは」
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/kaisetsu/katsukazan_toha/katsukazan_toha.html
・気象庁「三宅島」
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/320_Miyakejima/320_index.html
・気象庁「桜島」
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/fukuoka/506_Sakurajima/506_index.html
・気象庁「雲仙岳」
https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/fukuoka/504_Unzendake/504_index.html